ルーディ・ラッカーとの愛の奇跡はあるかも
AIがロボットの心を持つか、夫と話し合っていた。
夫の大学でロボットの心という哲学の本を共有して読んでいるためだ。
まだ途中だけど、まあまあ面白い。
ちょっと意味がつながらないところがあるものの、古典的なSFを題材にロボットと人間の違いを探っていく本だ。
ロボットは人間に似せて作られている。
だから、心を持つこともあるんじゃないか。
心というのは外から観察できない。それは人間も同じだ。
一見それらしく動いているから「ほかの人間にも心があるようだ」と推測して私たちはうまくいっている(たぶん)。
わたしと夫にはそれぞれ心があるようだ(たぶん)。
だから、わたしは夫に心があることを前提に言動を調節するし、たぶん彼のほうもそうだろう。
頭の中には電気信号が飛び交っている。肉体を介して、言葉というものを了解している。
言葉だけが宙に浮いたように存在はしない、というところまで読んだ。
ラーメンを食べながらルーディ・ラッカーの話をした。
ルーディ・ラッカーは高校生の時に読んでいた作家だ。
ブックオフであさったら出てきた掘り出し物。
謎なんだけど、ルーディみたいな変な作家をわざわざ買ったのに、また売る人がいるってことだ。コアなファンだと思うんだよなあ。
他にもフレデリック・ポールとかも好きだった。
これも買いなおしたいなあ…。
ということで、AIと言えばのルーディの話で盛り上がって、そのままブックオフへ行こうかということになった。
高校生以来来ていなかったのでまだあったことがうれしかった。ここでいろいろ物色したなあ。
トリイ・ヘイデン、アゴタ・クリストフがきれいな状態であった。ので、ほくほくして手に取ってかごに入れた。アゴタとアガサクリスティーって名前似ているから狙ってるの?とアゴタさんは聞かれたことがあるそうだ。
そういう関連で、ついでに春にして君を離れも読みたいなと思ったけど、これはあきらめた。これは怖い話で、内省というものをしない女性が主人公なのだ。
あと、DVから逃げるために心の支えにしていたローズマダーもあった、けどこれもあきらめた。
SF小説コーナーに行くと見慣れない作家ばかりがあって全部買いたいという衝動に(久しぶりに読書欲求に)かられたけれど、2001年くらいかなーと思っていた。
そうしたら、なんと、夫が「これ、ルーディ・ラッカーじゃない?」といった。
そう、なんと「ソフトウェア」があった。
マジであったのでびっくりした。
なんで「マジで」と声が出てしまった。
ヒー。なんであるんだよマジか。それとも私が知らなかっただけでこの作家はメジャーなんだろうか。
というわけでいろいろ買ってしまった。広くもない家でこれ以上本棚を増やすのは嫌だ……。
だけどちょっと嬉しいね。
ルーディは数学の学者で、数学の本も当然出している。のでそれも面白そうだなと思った。なんかね、縁と奇跡を感じたよね。