結婚相手、見る目がないのは悪なのか
出産した後、結婚相手に幻滅したり、モラハラ夫であることに気付いたりして、離婚をするか悩む女性がたくさんいます。
そこで、まず、「結婚する前に見抜けなかったのか」という言葉が、周囲から投げかけられます。自分もそう思ってしまうかもしれない。
でも、きっぱり言っておきますが、見る目がないのが悪かったわけじゃないんです。
だいたい、女性は、タイムリミットを意識しながら、結婚するタイミングをはかります。
そうしたときに、「こいつやめとこ」と思えるのは難しいのです。
焦りはあるし、そして、若い!
若いとなにか違和感があっても、「男の人の言うことだから正しいのかな」という、植え付けられてしまった価値観により、無理やり納得しがちです。
そのうえ、支配欲の強い男が、モラハラやDVをするタイミングは、出産前後です。
逃げられないと確信したとき、モラハラは発動するので、見抜くのは難しいのです。
結婚相談所のブログを読むと、婚活をする男性は下方婚、「自分よりも背が低く、学歴、収入が自分でも低い女性」を好むそうですが、それって、どういう精神かというと、「見下したい」って欲望だと思うですよね。普通に考えたら、男性にとっても、子供のことを考えれば、結婚相手は、自分よりも収入も学歴もあったほうがいいじゃないですか。
現実的にも、自分よりも収入が低ければ、妻に逃げられにくいという発想がある気がします。
収入が、400万円の三十代男性が、三人に一人。その三人に一人を逃したら、次がないかもしれない、と思いますよね。
婚活は、すごくしんどいし、たいへんだし。嫌な思いもたくさんするから早く辞めたいのが本音じゃないですか。
決断力があれば決められるとか言われるし。今会える人が一番スペック高いとか言われるし。あとになるほど悪くなるとかね。それもそうなんですけど。
実際、タイムリミットを意識した女性が「決めるときに決めないと、どんどん条件は悪くなりますよ。今会える人より良い人は、今後いません」と言われたら、直感も鈍るでしょう。男女ともに、釣り書き勝負の世界では、若さは大きな武器です。婚活をすればするほど年を取るので、えり好みしないで決めるべき、というプレッシャーはあります。
わたしは、物事を決めるのに直感より優れたものはないと思いますが、こと、結婚に関しては、恋愛を経るなら、より、判断力が鈍るんじゃないかなと思います。
人間性のくずさと、愛想のよさは無関係ですからね。そして、愛想のよさや、スマートさがあれば、人に好かれやすいのです。そして、これらは、技術と経験でいくらでも偽装できるものなので、そこを切り分けるのって難しい。
新婚は一番いいところを出す時期で、また、いいところを見ようとお互いしている。
でも、それが終わったころ出産というイベントが起きる。極限状態の時に、本質が分かって、女性は、悩み苦しむんじゃないかなと思います。そこを責めても不幸になるだけなので、一子産むごとに、五歳になるまで毎年100万円支給するとかの仕組みにしたらいいんじゃないかなと思います。
というわけで、見る目がないのは悪いわけじゃないです。その決断がなければ、良かったのか悪かったのかもわからないですしね。
離婚できたら一番良くても、そうはできないって人はたくさんいらっしゃると思いますが、そういうときに、せめて「自分の見る目が悪かった」と自分を責めないでほしいなって思って書きました。
今になって考えてみると、よーくよーく観察すれば、モラハラや搾取系のひとってわかりますけど、そういう人ってカリスマ性があるから、距離を取っている状況でしか見抜きようがないですよ。
そして、婚活って距離ゼロを目指すわけなので。無理。しゃーない。計画を立てて、逃げられる状況を目指すしかない。