c71は生きている

荒いまま思ったことをしがらみなく推敲しないで書く

椅子に上らなくなった子供

以前は、椅子を抱えて、自分の上りたいところまで持っていき、上って遊んでいた。押し入れに上ったり、高く積み上げた布団の頂上に上って滑り落ちたり飛び降りたりして遊んでいた。電灯のスイッチに手が届くので、電気をつけたり消したりもしていた。

高いところのものも取れてとてもうれしそうだった。

けれど、最近はその遊びをしなくなった。あんなに夢中になっていた遊びも、こうやって卒業するんだろうか。

この前も、「まゆ!」と言って、誇らしげな様子で、丸を一身に描いていたけれど、それもしなくなった。

 

寂しい。

 

今日は、YouTubeでポテトを見たいと言われて(ポテトポテトという。文脈からYouTubeを見たいとわかる)、検索していたら、ポテトのとをみて、「と!」と教えてくれた。もうひらがなが読めるのかと思った。まだ二歳なのに成長に目を見張る。

結局、おもちゃの実況を見た。私にはつまらないけれど、子供は集中していた。

 

夫が帰宅して入浴しているときに「パパちゃぷ」と言っていた。お風呂のことを我々はちゃぷと呼んでいる。

一年間くらい、シャワーで済ませていたけれど、最近は湯船につかるからちゃぷちゃぷするのでちゃぷ。一年間は、バケツにお湯を張ってそこに子供を入れていた。小さいからバケツに入った。それももう無理になるだろう……。

ちゃぷを嫌がるので、お風呂に入れるのも一苦労だ。食事もイヤヤと言ってあまり食べない。ちゃぷもイヤヤという。着替えもイヤヤという。イヤイヤ期にも困ったものだ。

 

 

今日私はそわそわして変だった。朝五時に目が覚めて、いろいろ算段して、考えることが多く、とても疲れた。躁状態なのかもしれないけれど衝動が止められず。近所の人が引っ越すので、いらなくなった本棚をもらう交渉をした。ついでにお人形ももらった。子供は、もらったキューピーのお人形を抱いて寝て、朝起きて「赤ちゃん」と探して抱きしめていた。

 

夜食も食べてしまった。子供が23時まで寝なくて、ずっと髪をなでていたけれど、楽しそうにお話をしたり、歌ったり、むくっと起きたり、足をばたつかせたりして、芽をらんらんと光らせ、断固として「寝ない」という意思を明らかにしていた。9時からだから、二時間髪をなでていたことになる。とても疲れた。あまりにも不毛なのでスマホを見ながら、頭をなでた。その光が余計悪かったんだろうとも思うけれど、ずっと手だけ動かしているととてもつらい。何か、刺激でマヒさせることが必要なのだ。

 

近所の人は、80歳近く、マンションを引き払ってアパートに住むそうだ。お金に困っている様子もなく、どうしてなのかさっぱりわからない。まだ体力があるうちに、身辺整理をして、持て余した広い部屋からこじんまりした部屋にうつりたいってことなのかと想像するけれど、その決断に至る道筋はまだわからない。自分が年を取ったらわかるんだろうか。パソコンを使わない。電車よりもバスがいいという。だから、バス停の近くまで引っ越すらしい。私からすると不便な土地だ。それでも、バスがいいらしい。

バスなら、駅と違って、階段がないからだろうか。それとも、割引があるからだろうか。

 

 

私の二歳の子も、うまくいけば八十歳になる。私も運が良ければ、八十歳まで生きるだろう。幼子が年を取ると老人になる。当たり前だ。でも、不思議な感じがする。今はまだ人生を二年間始めたばかりで、体も小さく、膝にすっぽりと収まるサイズだ。育てるのはとてもうれしく幸せなことだ。